サイトを作った後も、商品を知ってもらい、問い合わせに答え、不具合を直す仕事は続きます。Polsiaは公式の事業説明資料で、開発、見込み客への連絡、Meta広告、調査、不具合監視、顧客対応、決済、SNSを自律運営の対象として示しています。コードを書く工程から、公開後の事業運営までAIの役割を広げようとする構想です。

これらは同社が掲げる事業の説明であり、本記事で動作や顧客の成果を検証したものではありません。資料の公開日は特定できていませんが、AIに任せる仕事の範囲を考える材料になります。

不具合を見つけるAIから、修正するAIへ

サイトを作る:商品やサービスの入口へ。集客を進める:見つけてもらう仕事へ。問い合わせに答える:運営の仕事をつなげる。事業の成果や、任せられる範囲の保証ではない

Polsiaは、あるエージェントが不具合を報告し、別のエージェントが修正する構想も説明しています。エージェントとは、目的に沿って作業を進めるAIの仕組みです。同社は問題の発見から対応までを、複数のAIで分担する姿を描いています。

この構想から、編集部は、AIに仕事を任せる際の評価も一連の工程へ広がると考えます。ページを一枚作れるかに加え、公開後の問題を誰が受け取り、修正し、確認するかまで設計する必要があるからです。個々の出力の出来とともに、次の作業へ必要な情報が渡るかが、運営を任せる際の判断材料になりそうです。

地方メーカーの直販で、製品資料をページ改善につなぐ

たとえば、地方の業務用品メーカーが小規模な直販サイトを試す場面を考えます。以下は実際の導入事例ではなく、Polsiaが掲げる業務範囲を踏まえた活用の仮説です。

入力する資料は、製品の仕様書、用途の説明、納期や返品の条件です。これらを基に商品ページを作り、公開後に寄せられた問い合わせを整理して、説明が足りない箇所の改善案につなげる流れが考えられます。寸法について似た質問が続けば、どの説明をページのどこに足すかを検討する、といった仕事です。

担当者は、文章を一つずつ作る作業から、製品の条件が正しく伝わるかを確かめ、改善案を採用するか決める作業へ、時間を振り向けられる可能性があります。ただし、この情報連携がPolsiaで実現済みかは確認できていません。試す際には、仕様書の条件が商品ページや回答案にどう反映されるかを確かめる必要があります。

任せる範囲も仕事ごとに決めます。価格決定、品質保証、広告予算、顧客への回答の最終判断は、担当者が持つ設計が考えられます。たとえば用途への適合を尋ねられた場合、回答案を作る作業と、会社としてその内容を約束する判断を分けておけば、試す範囲を定めやすくなります。

決済の3%に加え、確認の手間も採算に含める

Polsiaは収益モデルとして、顧客決済の3%と、購読やタスククレジットなどを挙げています。これは同社の収益モデルの説明であり、個別契約の総費用を示すものではありません。

編集部は、決済に連動する収益を掲げる点にも、開発後の事業活動まで対象にする同社の考え方が表れていると見ます。導入を検討する企業は、ページ作成の費用だけでなく、その後の運営でどの作業を任せられるかと合わせて評価するのがよさそうです。

採算を考える際には、担当者が内容を確認する手間や、広告などに必要な支出も含めます。直販サイトを小さく試すなら、まずは製品情報の整備、商品ページの作成、問い合わせの整理のうち、どの工程をつなぐと担当者が判断しやすくなるかを具体化する。その設計が、Polsiaの構想を自社の仕事に引き寄せて考える出発点になります。